SF5 フォレスターのドライブシャフトブーツを車上交換してみた。



ドライブシャフトブーツの破れ修理です。

皆様こんにちは!ミュンヘンのメカニックmasaruです。ドライブシャフトブーツの交換ってよく聞く修理の一つですが、実は意外と気が付きにくい部分でもあるのです。

修理は後でいいや!と後回しにされる方も多いのですが、すごく大切なパーツになりますので、修理を始める前にドライブシャフトブーツがどんな役割をしているか見て行きたいと思います。

 

役割解説。ほったらかしは後で高くつきます!

ドライブシャフトとは、『エンジン動力をタイヤに駆動力として力を伝える為にあるシャフト』になります。それぞれ先端がジョイント形式になっていて、タイヤに力を伝えているのですが、可動・摺動部分になるジョイント部分はブーツによってグリースが封入され、満たされていなければなりません。

ドライブシャフトブーツは、外部からの異物進入を防ぎ、グリースを飛散させない様にジョイントを保護しています。ジャバラ状のゴムで出来ていて、走行中サスペンションが動いたり、ハンドルを切るたびに、伸縮を繰り返し常時負荷が掛かっています。

タイヤ側のブーツ破損は、タイヤ交換をする時などに簡単に見つかる場合がありますが、厄介なのがボディ側です。

 

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ボディ下部深くにあり、発見が遅れる事もしばしば・・・。手遅れになってドライブシャフトごと交換で費用がかさむ事になるかもしれません。

日常的なチェックは無理があるかもしれませんが、車検時にヒビなど劣化の指摘を受けたら交換しておいた方が良いでしょう。また、左右に曲がるとき、カリカリとタイヤ付近から音がしている車両も要注意です(この場合ブーツが破損し、ドライブシャフト本体の交換になる事が殆ど)。こうなれば手遅れです。

今回、幸運にもサスペンション交換の依頼があり、その際にブーツの破れを発見しました。オーナーさんに確認したところ、快諾頂き即修理に移る事となりました。

それではフォレスターのフロントドライブシャフトブーツインナー(ボディ)側の修理をしていきたいと思います。

 

修理開始!

取り外し手順

今回の修理も、重要保安部品になりますので、整備工場やディーラーで行うようにしましょう。DIYでは絶対に作業しないで下さい。

 

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ブーツ交換は、それほど決まった工程はないのですが、通常ドライブシャフトを下ろして作業するのですが、車両によってはロアアーム、タイロッドエンド、スタビライザー等をはずしていかなければなりません。

車両の状態や、サスペンション形状など色んな要素によって、早く、堅実な方法で作業を進めていくには整備士の腕の見せ所です。

今回はサスペンション交換も作業としてある為、ナックルとサスペンション取り付け部取り外し、車上での作業する事にします。

ただし、ドライブシャフトを引き抜か無くてはならないので、ドライブシャフトをフリーに出来る必要最低限のものは外していきます。

写真は無いのですが、ショックの他スタビライザーのリンクを外しました。。これでかなりドライブシャフトを引き抜く為の逃げ道を作ることが出来ます。

 

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ドライブシャフトの奥に、トラブルのあるブーツにたどり着きます。矢印の部分が裂けているのがわかると思います。リフトで車を持ち上げている最中も少しずつグリスがたれてきていました。

破れが酷くなると、シャフトが回転する遠心力により、グリスがボディに飛散し、中のグリスがなくなる事でジョイント部がスムーズに回転できなくなり、最悪ドライブシャフトのジョイントのグリス切れで、焼きつきやガタで走行中折損し、大事故を起こしてしまう可能性があります。

今回は幸いにも、グリス切れはおこしておらずブーツとグリスの交換で大丈夫そうです^^

 

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作業の邪魔になるので、ブーツを締め上げているステンレス製のバンドをニッパで切り取り、破れたブーツをカッターで切りシャフトから取り除きます。

写真では指を切りそうで危なげですが、写真撮影用の素材なので堪忍して下さい(^^)

 

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これが取り外したドライブシャフトブーツです。真ん中から少しずつ切れていたようです。手で軽く裂けるくらい脆くなっていました。

 

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ここから、ドライブシャフトの引き抜き作業に入ります。少し見え難いですが矢印のところ内側にリングがあります。このリングで、中のジョイントが飛び出してこないようにしてあります。

ドライバーで軽くこじると外れます。傷つけないように慎重に作業していきます。

 

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リングをはずしたところです。リングをはずし、ドライブシャフトを外側に向かって引っ張れば、引き抜くことが出来ます。

 

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続いて、掃除と新しいブーツを挿入するために、ジョイントを外していきます。先端のリングを特殊なペンチで外していきます。

ブーツが破れていた部分から異物が入り、グリスも劣化している為、クリーニングは必須です。

 

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リングを取り外すと、ジョイント部が引き出せます。

 

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パーツクリーナーで、グリスや汚れを落としていきます。写真では軍手でやってますが、皮膚が荒れるのでしっかり耐油性の手袋でやりましょう。

軍手は真似しないように!

それにしても腕抜きの渋さに我ながら惚れ惚れしてしまいます^^冗談抜きに、油脂関係を取り扱う場合はすごく重宝しますね^^

 

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洗浄後のジョイントです。新品のようにキレイになりましたね^^

 

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続いて、ジョイントが刺さっている方も、ウエスとパーツクリーナーでキレイにふき取ります。古いグリスは取りにくいですが、根気良く落としていきましょう。

 

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ここまできたら、組みつけに入っていきます。新品のオーバーホールキットです。ブーツとともに、グリスやリング類も付属しています。

 

再組付け

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取外しと逆の手順で組み付けていきますが、ブーツとともにグリスやバンドも新品になります。取り外す時よりもより慎重に作業を進めていきます。

新品のブーツの先端にシリコングリースを軽く吹いておきます。こうすることで、ドライブシャフトに挿入しやすくなり、同時にゴムのよじれをなくす事ができます。

 

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ブーツを先に挿入しておき、先ほど掃除したジョイントを差し込んでいきます。先端のリングを付け忘れないようにっと!

 

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ジョイントを差し込む部分に新品のグリスを満遍なく適量充填していきます。

 

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グリスの充填が完了したら、ドライブシャフトを差し込んでいきます。しっかりと差し込んだのを確認して、リングで抜け止めをします。キチッ相手の溝にはまれば、ジョイントは抜けなくなります。

 

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ブーツの両端を、バンドで固定していきます。

 

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ペンチとドライバーを巧みに(自分で言っちゃった^^)使って、適度に締めあげ固定します。折り返しをつけ、念を入れてマイナスドライバーを軽く打ちつけカシメし、万が一でもバンドが外れないようにしておきます。

 

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シャフト側の細い部分も同様にバンドで固定していきます。

この際ブーツ内の空気の入り具合も考えて固定します。

 

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これで完成です。後は、ショックやスタビライザーなどの足回りを組み付けて全ての作業が完了です^^

 

まとめ

見落とされがちな部品ですが、そんなにすぐにダメになる所ではありません。車検ごとにチェックしておけば、大丈夫だとは思いますが、何らかの理由でリフトに乗せる機会があれば、工場にチェックを依頼されてみてもいいかもしれませんね。

数千円を見落とすことで、後に数万円の修理代になるところでもありますので、ブーツの劣化があれば早めに取替えすることをおすすめします。

また、車高を下げている車両は、ノーマル時より負担が掛かる物もある為、破損し易い場合があるので、早めに点検をしましょう。

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