- 2014-10-30
- Update 2018-5-7
- Maintenance
タペットカバー(ヘッドカバー)からのオイル漏れ。
本日は、荷物を運ぶならこの車でしょ!的に人気の車種スバル サンバーの修理をご紹介したいと思います。今回の症状は、エンジンヘッドとブロックの間からのオイル滲みです。
この車両だけでなく、走行距離の多くなった車両で多く見受けられる症状だと思います。放っておくと、流れだしたオイルが、熱を持つ場所にかかり、異臭を放つようにもなりますし、オイル減りの原因にもなります。
エンジンルームを開け、オイル滲みのある車は早急に対処しておいた方が良いでしょう。それでは早速修理手順を見て行きたいと思います。
修理手順
パッキンを交換する為には、ヘッドカバー本体を外さないといけません。まずはヘッドカバーについているものを取り外していきます。この部分の修理は、走行上大変重要な場所になりますし、修理に危険を伴う場所です。修理は必ず整備工場で行うようにしましょう。
今回の整備では関係ないのですが、毎日、長距離走行されるユザー様の為、プラグコードを取り外すついでにプラグをすべて外し点検します。専用のレンチで慎重にとりはずしていきましょう。写真は無いのですが、かなり磨耗し使用限度を過ぎていた為、後日交換しました。
まずヘッドカバーについているアース線を外していきます。カバーを取り外すときに邪魔にならない様に、プラグコード等がすべて外れているかしっかりと確認しましょう。
ブローバイホースも外していきますが、組み付けるときにバンドを付け忘れないようにしましょう。
プラグ、ホース、アース線類をすべて取り外したのを確認し、ヘッドカバー本体の取り付けボルトを取り外していきます。
実はこの車両、仕事で使う為、現在の走行距離なんと43万キロ!こまめにオイル交換を施し、しっかりとメンテナンスをしていれば、ここまで走れます!
カバー裏。多少のスラッジ、焼け、変色していますが、43万キロという走行距離を考えると綺麗な方です。
今回は社外品のタペットカバーパッキンです。カバーのボルトパッキンも付属していますので、すべて新品に交換してあげます。
タペットカバーパッキンを組み付ける前に、パッキンのずれを防ぐ為、シール剤を塗っておきます。はみ出した分はウエスで拭き取っておきます。
溝に合わせて、パッキンを組み付けていきます。捻じれ、はみ出していないか確認しながら組み付けていきます。
パッキン組み付け後、この部分は、ヘッドとカバーの接地圧弱い為、シール剤を塗り圧着します。必ず塗り忘れのないようにします。
こちらもはみ出したシールパッキンを綺麗にふき取ります。
パッキンの組み付けが終わったら、ヘッドカバーを取り付けていきます。パッキンがずれないように慎重に組み付けていきましょう。
このパッキンを、ヘッドカバーボルト挿入部に先に組み付けておきます。
ボルトパッキンの挿入が終わったら、ボルトを組み付けていきます。均等に規定トルクでしっかりとしめていきます。
コネクター、ホースを取り付けたあと流れ出ていたオイルを、パーツクリーナーで洗浄していきます。
順番を間違えないようにプラグ、プラグコードを取り付けていきます。 長さが違うので、間違うことはないですが(^-^)
これでしばらく乗れそうですね。 めざせ50万キロ!!
まとめ
この車両のオーナーさんは仕事柄もあり、車の小さない異変に敏感に対処されています。それが43万キロ走る秘訣なのではないかと思います。いつもとちょっと違うけどもう少し様子を見ようか、という気持ちが大きな故障に繋がります。
少しの違和感を感じたらすぐにチェックするようにしましょう。これが後々の出費を抑えるコツです^^